Profile - プロフィール

約20年間、国立青少年野外教育施設に勤務。「風の人」として全国各地で自然体験の企画・運営や指導者養成に携わってきました。現在は故郷・三重に腰を据え「土の人」として、(一社)明和観光商社に所属。地域の豊かな資源を掘り起こし、「自然×子ども×地域」を掛け合わせた体験活動や遊び場づくりに挑戦しています。あわせて、今までの経験を活かし、大学や企業での野外実習講師、三重県主催の指導者養成やジュニアフォレスター育成事業など、次世代を育てる活動にも微力ながら携わっています。
森林・林業の「知らなかった」がつながり、濃密で実りの多い時間になりました。
みえ森林・林業アカデミーの受講を決めた理由について教えてください。
今まで、自然にかかわる仕事をしてきて、山や森の中に行ったことも数多くあり、野外炊事などでは薪として木材を使っていました。また、前職で勤務した野外教育施設の中には、森林環境教育や間伐体験を実施している施設もありましたので、森林や林業を身近に感じていました。
しかし、地元で活動しているうち、今まで自然体験を通して森林に触れてきたけれど、森林や林業の本質や三重県の現状について、知っているようで知らないなと痛感し、アカデミーの受講を検討することにしました。
アカデミーでは、森林・林業の情報・知識を得るとともに、森林の資源としての魅力を考える機会を得て、現在の業務に活かしたいと考えたので、2年間をかけて自らのプロジェクトに取組むディレクター育成コース(以下、Dコース)を受講することにしました。

受講した年度を振り返ってみていかがでしたか。
自然を活用した体験などの活動を行ってきましたが、森林や林業については初めて聞くことも多く、情報量も多かったので、頭が“沸騰”しそうでしたが、今まで疑問に思っていたことに対する回答が得られたとともに、新たな情報や知見などに触れることもでき、非常に濃密で実りの多い時間になりました。
講座の中で、戦後の拡大造林の歴史や、先祖に感謝して木材を利用し、将来を見据えて100年後の子孫に向けて森づくりを行う林業の考え方などを初めて聞くことができ、大変興味深い講義でした。自分が行っている子どもたちを対象とした自然体験なども、その場では結果が出ませんが、未来を見据えた取組みだと考えているのでとても共感しました。
受講後、どのようなことが身につきましたか。
林業の知識がほとんどなく、専門用語に苦労しましたが、専門用語をその意味とともに知ることができ、林業についてある程度話すことができるようになりました。また、木材流通の仕組みや市場の役割なども知ることができました。
Dコースは、林業に直接携わっている方ばかりでなく、私のように間接的に森林・林業に関わっている方など、多様な分野の方々が受講生でいましたので、このような方達と交流することで、一つの物事に対する見方や考え方を様々な視点から知ることができました。
現在の業務の関連では、イベントの企画や集客の方法について、事例とともに講義が行われ、大変参考になりました。

実際のイベントを通して、企画・運営をブラッシュアップしました。
身についたことが、現在の業務にどのように活かされていますか。
また、今後どのように活かしていきたいですか。
Dコース2年目のプロジェクトの取組みでは、業務で行っている自然体験イベントに関連して、子ども達が身近な自然(森)で遊ぶ機会をつくるイベントの企画・運営のブラッシュアップをテーマとしました。Dコース2年目の講座では、何回かのプロジェクトの進捗報告を行い、その都度、講師の方などからアドバイスを受けて、修正を行いながら進めていきます。自分の場合は、実際に、業務で体験イベントを行った結果と課題を報告し、アドバイスを受け、修正を加えたイベントを開催して、再度アドバイスを受けるという実践を伴ったサイクルで、プロジェクトの取組みを進めることができました。
実際に、人を集める自然体験イベントの開催方法や他のイベントとの組合せなど、アドバイスを受けながら修正を加えていった事で、徐々にイベントがブラッシュアップされ、企画・運営の幅が広がったと思います。


自然とふれあう機会や場づくりを、県内各地へ広げていきたいと考えています。
将来の夢・目標について教えてください。
今の業務の延長になると思いますが、子どもたちにとって、自然が身近なものになって、自然を好きになり、実際に触れることができる機会や場づくりのお手伝いが出来たらと思います。子どもたちはそれらの経験があって初めて森を大切にする気持ちが生まれてきます。現在の業務の中で、少しずつ場づくりができてきたと思うので、何年先になるか分かりませんが、さらにその場所を各地に広げて、県内各地のネットワークづくりや遊び場マップの作成などに発展できればといいなと思います。また、昔のように子どもたちが外でのびのびと遊ぶ機会が減っているので、大人から遊びの知恵を伝承するイベントや機会を作ることも将来の目標です。
あわせて、将来の子ども達に、自然体験などの指導者を養成する活動も続けていきたいと思っています。
今後受講する方にメッセージをお願いします。
受講して一番感じたことですが、一緒に受講した人と交流し、講師の方からアドバイスを受けながらプロジェクトに取組んだことで、自分の可能性が広がったと感じています。自分のやりたい事や考えを真ん中に持ちながら、色々な方の意見を柔軟に取り入れ、チャレンジしてみることは、自分の成長に繋がります。また、単発の研修ではなく、2年間継続して学べることで、考えを具体化し、自分のやりたい事や業務の課題解決など整理し実現する良い機会ですので、今しかないチャンス!
是非、受講をお勧めします。
現在のプロジェクトの進捗状況を教えてください。
昨年度、子ども達が身近な自然(森)で遊ぶ機会をつくるイベントの企画・運営をテーマとしてプロジェクトに取組みました。
アカデミー修了後の本年度に、そのプロジェクトで取組んだ内容をもとに、明和町内の神社(竹神社)の鎮守の森を活用し、「鎮守の森楽社」と名付けたイベントを月1回のペースで行っています(2月のインタビュー時点で10回を開催)。
イベントは開放型(出入り自由)と募集型(事前申し込み)の2種類で、森の中で木登り、ハンモック体験、焚火、秘密基地づくりなど、様々な森遊びを行うとともに、社会福祉協議会や地域の団体に協力していただき、縁日を出してもらう仕組みで開催し、毎回、のべ100~200名の参加者がありました。
次年度は、本年度の取組みで手応えを感じたので、開催場所を神社から広げ、ステップして実施していきたいと考えています。

